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DEM-CFDカップリングモデルによる高濃度固気二相流のメゾスコピックシミュレーション

2dfb_demcfd気系流動層内の流れは高濃度固気二相流であり、粒子-周囲流体との流体力学的相互作用に加えて、粒子-粒子・壁面間の直接接触による相互作用の影響が強く、その振る舞いは大変複雑になります。当グループでは、このような流れ場を対象とした数値シミュレーション手法として、すべての粒子を離散的に取り扱う離散要素法(DEM: Discrete Element Method)と、空間的に平均化した流れの支配方程式に基づく数値流体力学法(CFD: Computational Fluid Mechanics)をカップリングさせたDEM-CFDカップリング法を提案し、現在もその発展に関する研究を行っています。

高濃度固気二相流内粗大物体運動の数値解析

largeobject高濃度固気二相流の多くの応用において、粒子サイズは単一ではなく、大きな分布があります。この様な系では、流動化により粒子がそのサイズに応じて偏る“偏析”が起こるなど、工学問題として重要であり、また流れの物理問題として大変興味深いです。当グループでは、このような流れを対象とした数値シミュレーションモデルとして、仮想粒子法(FPM: Fictitious Particle method)と名づけた新しいモデルを提案しました。

高濃度に固体粒子を含む流れの直接数値計算(DNS)

resolvednsDEM-CFDカップリングモデルによるメゾスコピックシミュレーションでは、粒子間隙の細かい流れを平均化してしまうため、その詳細を知ることは原理上できません。流れの支配方程式であるNavier-Stokes式を空間的に平均化することなく、直接解くことによりその詳細を明らかにする研究も実施しています。

DEMによる掘削シミュレーション

3ddemexcavブルドーザや油圧ショベルなどの建設・鉱山機械による掘削や整地などの作業は、土、砂、礫、岩などの粒状体と、ブレードやバケットなどの機械要素間との力学的な相互作用を通して行われます。このような現象を取り扱う学問分野がテラメカニックス(Terramechanics)であり、離散要素法(DEM)をベースとしたテラメカニクス数値シミュレータの開発とこれに基づく物理現象の解明を行っています。

固体粒子流れへのMRI計測の適用

mri_drum固体粒子群の流れは、気体や液体の場合と大きく異なります。その粒子濃度の高さより、内部の流動状態や構造を、流体工学分野で一般的に使われるような光学的手法により観察することは容易ではありません。当グループでは、流れ場を乱すことなく内部の流れを観察することができるMRI(Magnetic Resonance Imaging)を、粒子流れ計測に利用する研究を行っています。

 

Keywords

固気二相流,離散要素法 (DEM),DEM-CFDカップリング法,直接数値計算,粒子接触モデル,流動層,造粒,テラメカニクス,液架橋,メゾスケール

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